基本

「龍鷹戦記」の用語説明ページ、万覚帳の基本編です
戦国時代の日常的な用語に分類されたものを五十音順に並べてます

全用語単位部隊戦法武装城郭兵器


用語 説明
一揆
(いっき)
人々がひとつの旗(揆)の下に参集すること。国人が大名に対して起こす国一揆、土民が領主に対して起こす土一揆などがある。権力者に対して結束して立ち向かおうとした。→ 国人

(いみな)
実名のこと。姓名で言う名のこと。
初陣
(ういじん)
武将が元服後、初めて戦場に出ること。具足初とも。
乳母
(うば・めのと)
大名の妻に代わり、授乳をするなど子を育てる女性。
馬揃
(うまぞろえ)
軍勢が隊列を組んで行進する行事。訓練や閲兵式であり、諸外国に軍事力を示す意味合いもあった。
烏帽子親
(えぼしおや)
元服の儀式において、儀式の中心的な役割を担うもの。儀式は烏帽子をかぶせることがメインであり、元服者と繋がりの深い者が選ばれた。→ 元服
追い討ち
(おいうち)
追撃のこと。
大八洲
(おおやしま)
日本列島のこと。日本のこととも。
廻船
(かいせん)
物資輸送用の民間船舶。各港を行き来して各地の産物を運んだ。
花押
(かおう)
押印とも言い、文書の末尾に記入し、正式文書であることを証明したサイン。
刀鍛冶
(かたなかじ)
刀剣を製作する職人。軍事に直結することから各大名から保護された。
家紋
(かもん)
家の標識として用いられる図様。
兜首
(かぶとくび)
部将の首。名のある武将の首であり、これを討ち取れば手柄となった。
鏑矢
(かぶらや)
大きな風切り音が鳴る矢。合戦開始時や合図などに使用される。
家老
(かろう)
重臣を意味し、大名を補佐して領内経営や外交を担当する者。戦時では一族郎党の他、その他の家臣を率いる指揮官となる。
感状
(かんじょう)
主君が家臣に与える武功の証明書。
宮中
(きゅうちゅう)
禁裏のこと。天皇の住む空間。
切支丹
(きりしたん)
キリスト教徒のこと。吉利支丹とも。
金瘡
(きんそう)
刀槍や弓鉄砲による傷。この傷を専門とする医者を金瘡医という。
公家
(くげ)
朝廷に仕える人々の総称。朝廷の政務に関係する上級公家は公卿という。
首桶
(くびおけ)
討ち取った武将の首を入れて持ち帰るための桶。
蔵入れ地
(くらいれち)
大名の直轄地。
軍師
(ぐんし)
大将の傍に仕え、政略や戦略の立案や指導を行った人物。
軍法
(ぐんぽう)
合戦の折に兵士に対して下した規則。乱暴狼藉の禁止など陣中での禁止事項を規定した。
下知
(げち)
命令。指図すること。
血判状
(けっぱんじょう)
契約者の血による爪印である血判が押された書状。契約の効力を高めるという目的があった。
検地
(けんち)
測量して農地の面積と生産高を算出すること。
元服
(げんぷく)
男子が成人したことを祝う儀式。烏帽子をかぶることになり、名前も幼名から諱に変わる。→ 幼名、
紅毛
(こうもう)
欧州諸国の中でもイギリスやオランダのことを指す。また、その文化のこと。→ 南蛮
国人
(こくじん)
元々その土地に根付き、土地との繋がりが深い領主。先祖伝来への土地に執着が強く、意思を蔑ろにすれば一揆を引き起こされる原因となる。→ 一揆
石高
(こくだか)
土地の生産力を石という単位で表したもの。大名たちの勢力の指標となり、多ければ多いほど強大な勢力だった。
小姓
(こしょう)
主君の近辺に仕える家臣。日常生活において、主君の雑用をこなすことが主な仕事であったが、戦時には命を懸けて主君を守った。
小袖
(こそで)
袖が小さくなった衣服。庶民の日常着として発展し、武家の娘も上着として使用した。
城下町
(じょうかまち)
城郭を中心に発展した町。城自体が戦場になると焼き払われることが多かった。
床机
(しょうぎ)
戸外で用いる移動用の腰掛。軍陣の際に主将などが座った。持ち運びを重視し、布などで張った折りたたみ式である。
将軍
(しょうぐん)
正式には「征夷大将軍」。幕府を開く権利を有するが、本来の意味は東方の敵を征討する軍隊の総大将。
庶子
(しょし)
正室の子ではなく、側室が生んだ子のこと。家督相続では正室の子である嫡子に対して不利であり、蔑まれることさえあった。→ 嫡子
陣払い
(じんばらい)
撤退すること。退き陣ともいう。
誓詞
(せいし)
和睦や同盟の時に交わされる文書で、左側に神文と称される誓約文が書かれ、右側に血判を押す。そして、これを燃やして灰にし、誓う者同士で呑むという儀礼がある。
正室
(せいしつ)
本妻。正室の子を嫡子と呼び、正統な後継者を生む妻。
関所
(せきしょ)
街道において交通を遮断したり、管理するための施設。
側室
(そくしつ)
妾とも。正室ではない妻のこと。側女とも。
代官
(だいかん)
支配下にある年や港湾、鉱山に派遣され、その収益の吸収に当たらせた人物。
大名
(だいみょう)
一万石以上の所領を領する者。
嫡子
(ちゃくし)
嫡流の子。正室の子ども。→ 庶子
着到帳
(ちゃくとうちょう)
軍勢が集結した折、総大将に各備の部将が兵数や兵種の内訳を記して提出したもの。
鉄砲鍛冶
(てっぽうかじ)
鉄砲を生産する鍛冶場のこと。鍛冶場を作り、鉄砲の数を増やすことこそ乱世を乗り切ることに繋がり、諸大名はその鍛冶師の確保に躍起となった。
通り字
(とおりじ)
一族が名前に共通で使う漢字。
例:足利家→「義」、織田家→「信」、伊達家→「宗」
渡河
(とか)
川を渡ること。水の中では身動きが鈍ることから渡河地点は充分に調べられ、また、渡河中を襲われることよいよう警戒した。
内応
(ないおう)
調略の一種で敵方の武将を裏切らせること。また、裏切ること。裏切る期日を指定することで、敵方に大打撃を与えることができた。返り忠とも。
南蛮
(なんばん)
欧州諸国の中でもスペインやポルトガルを指す。またその文化のこと。→ 紅毛
早馬
(はやうま)
平時における情報伝達の方法。街道整備と共に発達したもので、各場所に馬を用意しておき、命令文を持った武士が馬を乗り換えて目的地まで駆け続けるというもの。
番匠
(ばんしょう)
大工のこと。
直垂
(ひたたれ)
上半身を覆う布。袖の脇に大きなスリットがあることが特徴で、武士の普段着として使用される他、礼服にもなった。また、鎧の下に着用することもあり、これを「鎧直垂」と呼ぶ。
評定
(ひょうじょう)
会議のこと。特に軍議のことを「戦評定」と言った。
布陣
(ふじん)
軍勢が戦場に到着して陣を敷くこと。
偏諱
(へんき)
自分の名前を家臣に与えること。家臣に対して褒美であるのと同時に自身に従属することの意思表示だった。

(ほしいい)
米を蒸したり、炊いてから乾燥させたりした食品。長期保存が利く食品であり、そのまま囓ったり、水に戻したりして簡単に食べられた。携帯食料として重宝され、兵は数日分のこれを用意して出陣した。ただ、それほどおいしいものではなく、あくまで非常食だった。
菩提寺
(ぼだいじ)
一族が代々、葬儀や供養を営み、一族の墓がある寺院。
大名家の菩提寺は大名家の保護を受けて発展するが、大名家が没落すれば共に没落することが多かった。また、他家に攻撃される可能性があったために砦に似るなどして武装する寺院もあった。
法螺貝
(ほらがい)
合戦で合図や戦意昂揚のために用いられた道具。
幔幕
(まんまく)
本陣などに張り巡らされた幕。白地に黒で家紋が描かれることもあった。
傅役
(もりやく)
守り役とも。大名の子どもなどに付けられた育ての武将。大名にとって側近中の側近であり、傅役とは運命共同体であったことが多い。
幼名
(ようみょう)
生まれてから元服するまでの名前。
与力
(よりき)
加勢のこと。もしくは本来の主ではないが、その武将の指揮下に入って戦う者のこと。
連判状
(れんばんじょう)
二人以上が署名した書状。
浪人
(ろうにん)
特定の主人を持たず、放浪する武将のこと。
和睦
(わぼく)
戦が交渉によって停戦すること。和議とも。

龍鷹目次へ