部隊

「龍鷹戦記」の用語説明ページ、万覚帳の部隊編です
このページは部将兵科について説明します

全用語基本単位戦法武装城郭兵器


用語 説明

(そなえ)
戦時に編制された部隊であり、鉄砲や弓、長柄などの足軽隊や騎馬隊など、戦に必要な組を備えた部隊。その備単独で戦える一連の戦闘を戦い抜くことができた。侍大将以上の部将が率いた。円居とも言う。
布陣
(じん)
兵が隊伍を整えること。また、その隊列。
陣立て
(じんだて)
戦場での各部隊の配置のこと。本陣の位置や配下の部将たちの布陣を決めた。
本陣
(ほんじん)
軍勢の本隊。総大将が直卒する部隊であり、全軍を見渡せる位置に布陣した。戦はこの本陣を壊滅させるか、退却させるかを勝利条件としている。
先鋒
(せんぽう)
軍勢において先頭を任された部隊。一番備、先備、前備、先陣、先手衆などと様々な呼び名がある。一番槍を預かる部隊であり、名誉のあることだった。一方、最も被害が出ることから新参者の忠誠を試すための部署でもあった。
後詰め
(ごづめ)
@ 援軍のことを指し、後ろ巻とも言う。
A 備の一。後備のこと。後陣などと称し、軍勢の最後尾に位置する部隊。
殿
(しんがり)
撤退戦において、味方部隊を守るために敵前に立ちはだかる部隊。すでに敗勢色濃いので部隊が壊滅するどころか、部将が討ち死にする可能性も高かった。殿軍(でんぐん)とも。
部将
(ぶしょう)
軍勢=部隊を指揮する人。指揮官。
指揮官 総大将
(そうたいしょう)
その軍勢の総司令官のこと。
陣代
(じんだい)
主君の代わりに大将を務める部将のこと。主君が幼年であったり、病弱などで軍務に耐えられない場合などに置かれた。
城将
(じょうしょう)
城督とも。大名から城の守備を任された部将。その城が確保している領土を統治する権利はなく、あくまで城の確保のために置かれた。
城代
(じょうだい)
城主に代わって城を守る部将。城主が兵を率いて出陣した場合に留守を守る将を言う時もある。
侍大将
(さむらいたいしょう)
数百名から千単位の兵を指揮した指揮官。指揮下に物頭を置き、戦場では戦況を見て軍勢を進退した。
物頭
(ものがしら)
いくつかの組を統率する指揮官。侍大将の下に位置し、軍勢を指揮する中堅指揮官である。
組頭
(くみがしら)
数十名単位の部隊を率いた指揮官。軍勢の最小単位であり、物頭の指揮下に入った。
兵科
(へいか)
狭義には直接、戦闘を担当する者たちの職務区分。だが、後方職務の職務区分を含むことがある。直接装備する主要武装で分類した場合を「兵種」という。
共通することは戦闘を行うにあたって必要な職務区分のこと。
身分 士分
(しぶん)
武士の身分にある者。つまりは武士。
足軽
(あしがる)
@ 戦国時代前期は身分の低い兵士を示し、放火や陵辱などを行った。
A 戦国時代後期は集団化され、訓練を積んで軍勢の主力となった歩兵。
忍び
(しのび)
忍び衆のこと。また、個人を示す。いわゆる忍者。
特殊な技術を用い、諜報活動に従事する。不正規戦を得意とするが、軍勢がぶつかり合う戦場ではその戦力は発揮できなことが多い。
大名などの武士とのやりとりをする者を「上忍」といい、その上忍から指示を受けた「中忍」を組頭とする実践部隊が動き、実際に任務に当たる要員を「下忍」といった。また、敵国の領民として生活し、逐一報告をする者を「草」と言う。
乱波
(らんぱ)
忍びのこと。東国は不正規戦を専門とした忍びがおり、この武術に秀でた者たちを「戦乱波」と称することがあった。
海賊衆
(かいぞくしゅう)
海上交通を支配した武士団。水軍とも。廻船の安全を取りはからったり、戦に参加したりした。
歩兵 徒歩武者
(かちむしゃ)
馬に乗らずに戦う士分の兵士。
鉄砲足軽
(てっぽうあしがる)
足軽の一。鉄砲を装備した足軽。軍勢の主戦力であり、組頭や物頭の指示に従い、一斉射撃などの集団戦術を駆使して戦った。
長柄足軽
(ながえあしがる)
足軽の一。鉄砲隊と並ぶ軍勢の主戦力。鉄砲が普及する以前は軍勢の半数近くを占めた。
訓練が必要な弓に代わり、敵騎馬隊の備えと発展する。突いたり叩いたりする集団戦術を駆使する。変えのきく戦力ではあったが、集団行動の訓練を積む必要があった。
弓足軽
(ゆみあしがる)
足軽の一。弓矢を主兵装にした。弓矢は鉄砲よりも速射性があり、鉄砲の間断を埋める役割があった。
手明
(てあき)
盾や掛け矢などの兵器を使用する。また、柵などを作り、陣城を作り上げる。現在で言う工兵も兼ねていた。
騎兵 騎馬武者
(きばむしゃ)
騎乗した兵士。士分の者たちの中でも騎乗を許された武士。指揮官だけでなく、馬廻衆や母衣武者、使番衆などの役目を負った者が多い。また、集団を組んで突撃することもある。
任務 旗本
(はたもと)
大将直属部隊。馬廻とほぼ同義だが、独自の備を持っていることもある。
馬廻
(うままわり)
平時には主君の警護を務め、戦時には本陣を固めた騎馬武者。本陣の最後の壁として立ちはだかる一方で、勝ち戦の時は乗り崩しを掛ける。彼らの集団のことを馬廻衆と呼ぶ。
使番
(つかいばん)
合戦において主君の命令を伝達した騎馬武者。伝令とも。
母衣武者
(ほろむしゃ)
母衣とは矢を避けるための布製の防具だったが、戦場における伝令兵の仕事に就く者の証とされていった。
故に武勇優れた武者が多く、この母衣衆から出世した武将も多い。
物見
(ものみ)
敵情を探ること。いわゆる斥候や哨戒をすること。また、その任についた部隊。
小荷駄
(こにだ)
物資を運搬する輸送部隊。戦闘には必要な物資を輸送し、その安否は戦況を左右した。

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