サンクリストバル島沖海戦 -4


 

 水雷戦隊。
 魚雷――または機雷や爆雷――を主兵装に戦う部隊のことであり、通常は旗艦となる軽巡洋艦と2~4個の駆逐隊で編成される。
 サンクリストバル島沖海戦に投入されたのは水雷戦隊の旗艦は、五五〇〇トン型シリーズの最終型・川内型軽巡洋艦のネームシップである「川内」だ。
 そして、彼女が率いるのは第三水雷戦隊と第六駆逐隊の混成部隊である。
 第六駆逐隊は第一水雷戦隊所属だが、その主力が空母「雷鷹」、「鳴鷹」の護衛で離脱していたため、臨時措置として第三水雷戦隊と行動を共にしていた。
 故に「川内」麾下の駆逐艦は3個駆逐隊の12隻で構成される。
 第十一駆逐隊:駆逐艦「吹雪」、「白雪」、「初雪」、「叢雲」。
 第十九駆逐隊:駆逐艦「磯波」、「浦波」、「敷波」、「綾波」。
 第六駆逐隊:駆逐艦「雷」、「電」、「響」、「暁」。
 これらは全て吹雪型駆逐艦に属し、「吹雪」~「浦波」まではⅠ型、「敷波」および「綾波」はⅡ型に、「雷」以下はⅢ型に相当する。
 吹雪型は一等駆逐艦だが、すでに主力は後続の朝潮型、陽炎型に切り替わっていた。しかし、超攻撃型駆逐艦はその最大の目的である水雷戦において絶大な戦闘力を発揮する。
 その筆頭がこのサンクリストバル島沖海戦だった。






サンクリストバル島沖海戦 -4 scene

「―――目標は敵戦艦! 反航戦だ、外すなよ!」

 1942年10月28日午前2時49分、サンクリストバル島東方沖。
 日米戦艦の砲撃音が鳴り響く中、第三水雷戦隊(以下、三水戦)を率いる橋本信太郎少将が叫んだ。
 すでに敵駆逐艦との火蓋が切られており、軽巡「川内」は水雷戦隊の先頭を駆けながら、主砲で駆逐艦を砲撃している。
 しかし、30kt/hを超える高速で突っ走っているため、未だ命中弾は得られていない。そして、それは米軍も同じだった。

「敵の駆逐艦は9隻か」

 双眼鏡で確認できる数からすれば、日本海軍の方が数的有利だ。

(だが、丁字を描かれつつあるな)

 米艦隊の駆逐艦は戦艦群の左右に展開し、戦艦群と同方向に進んでいた。
 三水戦は日本戦艦群を背後から追い越し、その鼻先で鋭角方向転換を実施。
 反航戦で米戦艦群に魚雷を発射するために接近する。
 それを阻止するため、米駆逐艦は両軍戦艦群の間にいた4隻が針路を変えて「川内」の舳先を抑えるように動いていた。
 残りの4隻も戦艦群の間を抜け、三水戦の後半(第十九駆逐艦)と砲撃を交わしている。

『「叢雲」被弾!』
『敵1番に命中!』

 距離が近づくと当たる砲弾も出てきた。
 また、敵1番に命中させたのは「川内」であり、1クラス上の14cm砲だ。
 敵駆逐艦は派手に爆発して落伍した。

「砲撃目標を敵2番に変更!」

(少し時間を稼げたか)

 こちらの頭を押さえようとした敵1番艦の撃破。
 それは敵先頭の後退を意味しており、敵1番艦と2番艦の距離分だけ敵の進出距離を短くできた。

「距離七五!」
「まだだ! まだ待機だ!」

 距離の数値は戦艦との距離で、駆逐艦との距離ではない。
 一方、駆逐艦との距離は5,000mを切っていた。

「・・・・ッ、クッ!?」

 被弾の衝撃を、作戦机を掴むことでやり過ごす。

『艦後部被弾、火災発生』
『機関異常なし』
『魚雷発射管異常なし』

(戦闘可能だ)

 先程から至近弾が多くなってきた。
 高速とは言え距離も近く、ほぼ一直線に進む三水戦に敵の照準が合ってきたのだろう。

『「吹雪」被弾! ・・・・・・・・アアッ』

 見張員の悲鳴に前後して、後方で爆音が轟いた。

「ふ、『吹雪』、轟沈です」
「・・・・そうか」

 橋本はネームシップの喪失に唇を噛む。
 後に分かったことだが、「吹雪」は炎上する「川内」に照らされる形となり、米軍から集中砲火を浴びた。
 その内の1発が魚雷発射管に命中、魚雷の誘爆で艦体が吹き飛んだのだ。

『敵5番、落伍!』
『「叢雲」被弾! ・・・・・・・・・・・・速度低下、離脱します』

 互いに2隻が戦線から離れ、残りの駆逐艦は6隻ずつ。

「距離七〇」

 ここから被弾報告が増える。
 それでも三水戦はこれ以上の脱落艦を出すことなく、射点についた。

「距離六〇」
「魚雷発射」
「発射」

 流れるような動きで命じる。
 戦艦との距離6,000m、駆逐艦との距離3,000~4,000mにて、「川内」と駆逐艦10隻は98発の魚雷を発射した。
 「川内」だけ空気式魚雷を放ったため、白い航跡が8本伸びる。だが、それは他の無航跡の酸素魚雷を隠す作用もあった。

「離脱だ離脱!」

 近すぎる故にほぼ水平で飛んでくる12.7cm砲弾を最大戦速で回避しながら「川内」は変針する。
 それに従った三水戦だったが、「綾波」が捕まった。
 瞬く間に4発被弾した「綾波」は艦上建造物が破壊されて炎上する。だが、水平射撃故に敵砲弾は喫水下を傷つけることはなかった。
 大火災が発生したが、機関と舵が生きていたため、「綾波」も変針に成功する。そして、米駆逐艦は追撃に出る前に大混乱に陥った。

『敵3番、6番、8番に魚雷命中!』

 駆逐艦の艦橋を超える水柱が4本上がり、それを吹き飛ばさんばかりの爆発が起きる。
 魚雷が命中した3隻の内、1隻は轟沈。
 2隻は大破炎上して停止した。
 生き残った3隻はそれらに衝突しないように舵を切る。
 このため、追撃に出ようとしていた米駆逐艦群の隊列が崩れた。
 この隙に三水戦は戦線離脱に成功し、橋本たちは一息つく。

「『叢雲』、『綾波』にて総員退艦命令が出されました」
「そうか・・・・」

 「綾波」は覚悟していたが、「叢雲」までも航行不能になるとは思っていなかった。
 敵駆逐隊は壊滅したが、三水戦側も駆逐艦3隻を喪う。
 戦闘に参加した12隻中3隻の喪失は小さくない。

(近距離の殴り合いはやや不利か・・・・)

 三水戦に所属する駆逐艦の主砲は水上戦闘に特化した五十口径三年式十二糎七高角砲ではない。
 対空射撃も念頭に置いた四十口径八九式十二糎七高角砲に換装していた。
 無装甲とも言える駆逐艦において、艦砲の性能は勝敗に直結する。

(と言っても、五〇口径では対空射撃できないからな・・・・)

 八九式をベースとした五〇口径が開発されれば両方の戦闘に対応できるだろうか。

(すでに意見具申がされていそうだが、俺からもしておくか)

 実際に水雷戦を演じた橋本が言えば説得力も増すだろう。

「魚雷の敵戦艦群到達まで、十、九、八、七―――」

 水雷参謀が懐中時計を手にカウントダウンを始めた。
 「川内」以下三水戦が全速で退避する中、橋本は艦橋から敵戦艦群を見遣る。

(さすがに動くか・・・・)

 こちらの動きを見て魚雷を放ったことに気が付いていたのだろう。
 舵を切って魚雷回避運動に入っていた。
 当然、「大和」たちとの砲撃戦も続いており、せっかく当たり出した砲撃諸元も変わることとなる。
 それでも被雷するよりはマシなのだ。

(でも、戸惑っているな)

 航跡が見えないため、回避行動もどこか機械的だ。

「だんちゃーく、今!」
「「「・・・・ッ!?」」」

 皆が固唾を飲んで見守る中、大きな水柱が複数上がった。
 それは高く高く上がり、傍らにいた戦艦を包み込む。そして、遅れて爆発音が轟いた。




「―――やった!」

 米戦艦に水柱が屹立したのを高須は見た。
 額から流れ落ちる汗と血を拭うことなく、海水のカーテン向こうを睨みつける。
 これまでの戦闘で「大和」は艦橋付近に被弾していた。
 その時の衝撃で頭をぶつけた高須は額を切っている。
 艦長が軍医を呼ぼうとしたが、それは止めていた。
 軍医を必要としている兵はたくさんいるのだ。
 この程度のけがで医者の世話になるわけにはいかないと言い、高須はそのまま指揮を執っていた。

「何本だ!」
『9本です!』

 欠けた問いだったが、見張員は意図を正確に読み取って返答してくる。

「9本か・・・・」

 三水戦は近距離で発射したのでもう少し当たるかと思っていた。

(やはり駆逐艦に邪魔されながら照準を合わすのは難しかったか)

『敵1番艦、速力低下!』
「畳み掛けろ!」

 左舷に魚雷1発を受けた「サウスダコダ」は破孔から流れ込んだ海水によって缶室が浸水。
 出力の一部を失って速度が低下する。そして、そこに「大和」の46cm砲弾が襲い掛かった。
 米戦艦が魚雷回避に動いた関係で、彼我の距離は22,000mまで接近している。
 至近距離ではないが、遠距離でもなかった。
 だが、間接照準から直接照準に移っており、命中率は期待できる。

『命中!』

 その期待は被雷後の射撃でいきなり「サウスダコダ」に命中したことで答えられた。
 しかも、重要区画を撃ち抜いたのか、「サウスダコダ」の動きが鈍くなる。

『第3砲塔の破壊を確認』

 これで「サウスダコダ」の残存砲塔は1つになった。

『1番変針! 戦線離脱にかかります!』

 戦闘能力が大幅に減少した中、彼女は生き残りに走ったのだ。
 それまでの機敏な動きとは対照的に、ノロノロとした動きで舳先の向きを変える。
 艦全体に広がる火災とどす黒い煙をまとわりつかせた彼女は、浸水により傾きながらも健気に離れていく。

「目標変更、敵2番」
「よろしいので?」

 確認したのは参謀長だ。
 被弾、被雷の影響で大破しているが、動いている以上生き残る可能性がある。

「トドメは後でも刺せる。その前に苦戦する味方を援護する」

 魚雷が命中したのは、「サウスダコダ」1本、「ワシントン」1本、「コロラド」2本、「ペンシルベニア」2本、「アイダホ」2本、「ノースカロライナ」1本。
 これらの艦は横槍に混乱し、戦力を大幅に落とした。

「目標2番、諸元入力完了」
「撃て!」

 敵1番艦「サウスダコダ」を撃破した「大和」が敵2番艦「ワシントン」の艦首を完全に抑えた形で砲撃を始める。
 「ワシントン」はそれを嫌がって右へ変針した。戦艦群は単縦陣を形成しているため、戦艦戦闘は渦を巻くように回転を始めたのだ。
 それは両軍が高度な艦隊運動を可能にするという技量を示すものである。
 その変針が両4番艦まで終えた時に、轟音と閃光が一瞬だけ戦場を支配した。

『敵4番で爆発!』

 「陸奥」が放った40.1cm砲弾が「ペンシルベニア」の重要区画を貫通して爆発。
 広がった爆圧によって弾薬庫が破壊され、そこに火災が到達して誘爆する
 「ペンシルベニア」は戦闘不能・航行不能となった。

(これで2隻・・・・ッ)

『アアッ!?』
「どうした!? 報告しろ!」

 見張員の悲鳴だけで次が続かない。
 それだけで悪い知らせだと分かった。

『「霧島」が落伍しました! 激しく燃えており、戦闘不能のようです』

(やはり厳しかったか・・・・ッ)

 高須は思わず拳を握り締める。
 最新鋭、しかも1クラス上の戦艦(「ノースカロライナ」)を相手にするには、「霧島」は力不足だったようだ。

『敵2番艦、第1砲塔の破壊を確認』

 だが、それは敵2番艦「ワシントン」も同じだ。
 「大和」と「武蔵」からの集中攻撃を受けた同艦が重要設備の大半が破壊されて漂流状態になるまで15分とかからなかった。
 これを受け、大和型2艦の主砲は敵3番艦「コロラド」に向き、「長門」と合わせて26門でこれも追い詰めていく。

『ひ、「比叡」後部で爆発!?』

 「アイダホ」と撃ち合っていた「比叡」にもダメージが蓄積していた。
 何せ「霧島」の脱落で2隻を相手にしているのだ。

(急がねば・・・・ッ)

 高須が見据える先には「コロラド」がいる。
 その「コロラド」の周辺は着弾する砲弾が上げる水柱が乱立していた。
 その間から着弾の閃光が見え隠れし、"世界のビックセブン"の1隻が翻弄されている。
 集中攻撃が始まって10分。
 数発が艦橋に命中し、重厚な艦橋建物がへし折れたように倒壊した。
 さらに艦内で爆発が起き、副砲が砲塔ごと宙を舞う。

(これで残り2隻・・・・ッ)

 6隻中4隻撃破(内2隻は撃沈確実)
 これでようやく金剛型を痛めつけていた2隻に40cm砲以上の4隻の砲身が向いた。
 先頭艦が順番に潰れたため、残る「アイダホ」、「ノースカロライナ」は左舷と艦首に日本海軍が展開することとなる。
 陸戦で言えば片翼包囲もしくは半円包囲と呼ばれる状況だ。
 言うまでもなく、米軍不利の布陣だった。
 合理的な判断を下す米軍は、勝ち目がないと分かると早い。

『敵軍一斉反転! 戦闘離脱を図る模様!』
「そうはいくか! 追いすがれ!」

 高須は戦艦部隊だけでなく、巡洋艦部隊や水雷戦隊にも追撃命令を出した。

「ここで全てを沈めてくれるわ!」

 両者に大損害を与えた戦艦同士の戦いは、米軍が逃げ出すことで新たな局面を迎える。
 だが、巡洋艦部隊や駆逐艦部隊が壊滅し、戦艦も4隻までが撃破された米軍と比べて日本海軍はまだ戦力を残している。
 追撃戦は一方的な展開となることは、誰の目にも明らかだった。




 追撃戦に移行したサンクリストバル島沖海戦が終結したのは午前5時12分のことだった。
 結果は日本軍の大勝利である。
 米軍に与えた損害は以下の通りである。


 撃沈。
  戦艦「サウスダコダ」、「ワシントン」、「ノースカロライナ」、「コロラド」、「ペンシルベニア」、「アイダホ」。
  重巡「チェスター」。
  軽巡「アトランタ」。
  駆逐艦「ウォーク」、「ベンハム」、「カッシング」、「ドレイトン」。


 最終的に取り逃がした重巡1隻、駆逐艦5隻だけであり、戦艦は全て沈めた。
 これにより米主力艦隊は壊滅する。
 米戦艦はそれぞれの運命は次の通りだ。
 砲撃戦で「ワシントン」、「ペンシルベニア」、「コロラド」が航行不能(後、日本海軍により雷撃処分)。
 「アイダホ」、「ノースカロライナ」、駆逐艦「ベンハム」が追撃戦で水雷戦隊の魚雷を受け、さらに「大和」、「武蔵」の砲撃で沈んだ。
 「ノースカロライナ」が副砲によって「暁」を沈めたのは意地だろう。
 先に離脱した「サウスダコダ」は、日本艦隊の追撃からは逃げ切れないと判断し、米軍が自沈処分とした。
 この時に第64任務部隊の司令部は駆逐艦「フレッチャー」に移譲している。


 一方、日本艦隊も大戦果と引き換えに受けた損害も甚大である。


 喪失。
  戦艦「比叡」、「霧島」。
  駆逐艦「吹雪」、「叢雲」、「綾波」、「暁」。
 大破。
  戦艦「長門」。
 中破。
  戦艦「大和」、「武蔵」、「陸奥」。
  重巡「国見」、「雲仙」。
  軽巡「川内」。
 小破。
  重巡「石鎚」、駆逐艦「白雪」、「初雪」。


 「霧島」と「比叡」は砲撃戦の被害による火災と浸水が止まらず、自沈処分とした。
 駆逐艦は3隻が水雷戦で、「暁」が追撃戦で失われた。
 決して小さくはない損害だが、それでも日本海軍の大勝利と言える。
 海空戦であった南太平洋海戦、水上艦戦闘のサンクリストバル島沖海戦。
 その双方に勝利した日本海軍は、念願のガダルカナル島周辺海域の制海権・制空権を確保した。
 第三次ソロモン海戦は、戦略的・戦術的に日本の勝利で幕を下ろす。
 真珠湾攻撃から11ヶ月、再びアメリカ太平洋艦隊は行動不能となった。



―――ここからはおまけである。



「―――左砲戦、目標ガ島ヘンダーソン飛行場」

 1942年10月28日午後8時16分、ガダルカナル島北方沖。
 ここに日本海軍第一艦隊が航行していた。
 損傷艦を除いたため、出撃前よりも一回り小さくなっているが、それでも大和型戦艦の威容は確認できる。
 陣容は戦艦「大和」、「武蔵」、重巡「石鎚」、駆逐艦「秋雲」、「夕雲」、「巻雲」、「風雲」だった。

「行きがけの駄賃ならぬ、帰りがけのゴミ捨て、か?」
「嫌なゴミですね」

 高須の言葉に小林が心底嫌そうな顔をする。

「まあ、世界最大の戦艦砲の弾だ。贅沢だろう」

 高須の言う通り、「大和」と「武蔵」はその主砲を旋回し、日米両軍が争奪戦を繰り広げるガダルカナル島に照準を合わせている。

「諸元入力完了」
「射撃よぉい、よし」
「撃て」

 砲術長の命令と共に引き金が引かれ、9発の46cm砲が飛翔した。
 タイミングを合わせて後続する「武蔵」、「石鎚」も射撃を開始する。
 全部で24発――「石鎚」が損傷により使用不能砲塔あり――がガダルカナル島に着弾し、派手な爆炎を上げた。

『全近』
「上げ2度」

 観測機からの情報を元に諸元修正をする大型艦を守る駆逐艦は、慌てて飛び出してきた米軍魚雷艇を相手に射撃を開始する。
 日本軍の輸送船にとっても脅威な魚雷艇を叩くいい機会だった。



 それから第一艦隊は30分間に渡って砲撃を続けた。
 結果、第二艦隊に破壊されながらも修理を進めていた飛行場は完膚なきまでに破壊され、さらには飛行場周辺の機関銃陣地もほぼ崩壊している。
 倉庫や宿舎と言った建物も軒並み破壊され、米軍は1,000人を超える死傷者を出していた。
 それには陸戦戦力だけでなく、飛行場整備要員や搭乗員も含まれている。
 さらに魚雷艇は出撃した12隻全てが撃沈された。
 出撃せずに待機したものがなければ全滅したと考えても良い。
 これでガダルカナル島周辺海域だけでなく、ガダルカナル島沿岸部の制空権・制海権もほぼ完全に日本軍が掌握した。
 もう、日本陸軍の第二師団上陸を阻むことは不可能である。
 ガダルカナル島を巡る攻防が陸戦へ移ることは、誰の目にも明白だった。









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