ミッドウェー海戦 -1


 

 ミッドウェー海戦。
 1942年6月5日~7日かけて行われた、アメリカ合衆国ハワイ諸島ミッドウェー島攻防戦である。
 不完全だったがMO作戦を終えた日本軍はアラスカ攻撃を陽動に、ミッドウェー島の奇襲占領作戦を発動。
 このミッドウェーを足掛かりにハワイ攻略の準備を整えると共に、アメリカの庭先に侵入した日本軍を迎え撃つ敵空母部隊を撃滅しようとしたのだ。

 忠実では不徹底の作戦目標、ミッドウェーと空母部隊の間で右往左往した機動部隊が奇襲を受けた。
 虎の子の正規空母「赤城」、「加賀」、「飛龍」、「蒼龍」と全航空機を喪失する。
 この敗北は攻勢を続ける日本軍にとって大打撃であり、以後二度と戦争の主導権を取り戻せなかった。

 敗因はいろいろあるが、ひとつは情報戦の敗北である。
 第一作戦では徹底された作戦情報秘匿が、この作戦では全くなされていなかったのだ。
 何せ飲み屋の女将が次の出撃先を知っていたほどである。
 さらに米軍による暗号解読が進んでいた。
 また、作戦目標に敵空母部隊がありながら、その索敵は不徹底等々。
 先月に行われた珊瑚海海戦で空母部隊に相応のダメージを与えていたと判断されていたからだ。
 それでも米軍は修理しながらでも正規空母3隻をこの海戦に投入した。
 日本軍は敵が来るかもと思っていても来ない方に心情が傾き、アメリカ軍は日本軍の来襲を確信していた。
 戦闘経過においても敗因はいろいろあるが、戦闘開始前の戦略レベルから完全に負けている。

 だが、R.E.S.T.の世界では、日本海軍の情報部門はとある男によって格段に強化されていた。






混乱scene

「―――ミッドウェー島攻撃隊より入電中」

 1942年6月5日午前4時(現地時間4日午前7時)、中部太平洋第一航空艦隊。
 日本時間では早朝だが、現地時間は午前7時と、すでに朝日が昇っている。
 ミッドウェー島攻撃に向かった攻撃隊からの戦果報告が入った。
 これに先立つ午前2時30分、第一航空艦隊は米軍のPBYカタリナ飛行艇に発見されている。
 ミッドウェー島および空母部隊からの攻撃が予想され、上空には直衛機が艦隊からの指示を待ちながら旋回していた。

 第一次攻撃隊は、艦戦64、艦爆56、艦攻64の計182機だ。
 内訳は一航戦がそれぞれ艦戦16、艦爆15、艦攻20機(計102機)、二航戦がそれぞれ艦戦16、艦爆12、艦攻12機(計80機)である。
 また、蒼龍隊の艦攻は800kg対地爆弾を搭載していた。
 攻撃目標は主目標に地上航空機、副次目標に滑走路や格納庫、対空陣地といった飛行場施設であるが、攻撃開始前に機動部隊が発見されてしまった。
 このため、副次目標に攻撃が実施されたはずである。
 今回の攻撃隊隊長は友永丈市大尉であり、淵田美津雄中佐ではない。
 これは彼が虫垂炎の手術を受けたばかりだからだ。
 因みに高熱を発した源田実中佐も医務室に放り込まれており、艦橋にはいなかった。

「受信完了。『カワ、カワ、カワ』―――『第二次攻撃の要あり』、です」
「第二次攻撃だと!?」

 草鹿参謀長が驚きの声を上げる。
 当然だ。
 182機の攻撃隊なのだ。
 圧倒的な攻撃力を持っていたはずである。

「何かの間違いでは―――」
「参謀長、現場指揮官の判断を疑ってはいけない」
「・・・・申し訳ありません」

 さすがに南雲長官は落ち着いていた。

「やはり先にこちらを発見されていたのが痛かったな、参謀長」
「ですな。―――先任、我らに残る攻撃隊は?」
「はっ。・・・・艦戦64、艦爆36、艦攻42です。他に各艦が1機の二式艦偵を残しています」

 二式艦上偵察機は、後の艦上爆撃機・彗星の偵察機バージョンである。
 珊瑚海海戦で効果を確認し、先行量産型が各空母に3機ずつ配備されていた。
 現在、巡洋艦の水偵ともに各1機が第一次索敵線を偵察中だ。
 さらに第二次索敵にも各1機が加わり、第一索敵範囲を30分遅れて警戒していた。
 敵空母がいると確信しており、専用の偵察機が配備されているからこそできる運用である。

「最低各6機の艦戦を防空に残すとし、艦戦40、艦爆36、艦攻42、計118機か・・・・」

 草鹿が指を折りながら言う。

「ただし、現在対艦装備で待機中です」
「―――っ!? そうか・・・・。対地装備への換装はいかほどかかる?」
「概算で2時間です」
「しかし、途中で第一次攻撃隊が帰還することを考えると・・・・」
「予想される空襲の中、どうするか・・・・」

 司令部が予想される作業量に愕然とした。
 さらにこちらの位置は露呈しており、敵の攻撃を受ける可能性が非常に高い。
 実際についさっきも敵小規模編隊を発見したばかりだ。

「仕方がない。対艦装備で陸上を攻撃させるわけにはいかない」

 南雲が首を振り、視線を草鹿に視線を向けた。

「第二次攻撃隊を編成せよ。兵装は爆装に転換!」
「爆装転換! 各空母に通達せよ」

 こうして午前4時15分に一航艦はミッドウェー島にもう一度鉄槌を下すため、兵装転換を始める。
 そこにもたらされたのが、重巡「利根」が発した4号機からの通信だった。


『敵らしきもの十隻見ゆ、ミッドウェーより方位10度、240海里(約450km)』


「何だ、敵らしきものとは!?」

 午前4時38分、ミッドウェー島からと思われる攻撃隊の空襲を受けていた矢先のこの通信に、司令部は大混乱に陥った。

「索敵機に確認を急がせろ!」

 南雲が怒鳴るように命じ、目の前の海図に目を落とす。

「・・・・ここです」

 大石保先任参謀は地図上に敵の位置を示す駒を置いた。

「遠いな。ここから370kmくらいか?」
「はい。・・・・確か米空母艦載機の行動半径はデバステイター攻撃機が200kmほど、届きません」
「さっきから飛んでくる攻撃機は?」
「おそらくミッドウェーからでしょう」
「ドーントレスならば可能ではないか?」
「可能ですが・・・・戦闘機と爆撃機だけですか?」
「米軍は攻撃機より爆撃機を重視する。可能性はあるのでは?」

 草鹿と大石がポンポンと会話を交わして善後策を検討する。
 いつもならばここに源田もいるのだが、病欠なのだから仕方がない。

「とにかく、艦種が分からん限りどうしようもありませし、上空にいる第一次攻撃隊も収容しなければなりません」

 空襲の最中、ミッドウェー攻撃隊が帰還していたのだ。しかし、攻撃を受けている中での着艦作業は危険であり、上空待機が続いていた。

「現在、レーダーで捉えている敵編隊と思しき反応はありません」

 戦艦「榛名」、「霧島」には対空レーダーが据え付けられており、これまでのミッドウェー航空隊の迎撃に役立っている。
 編隊高度や詳細な数を知ることはできないが、方向とエコーの大きさからだいたいの概数を把握することができた。
 この情報を上空待機している戦艦の零観に伝え、ここから直衛隊の零戦に伝えられて迎撃戦闘を行っている。
 情報伝達に拙い点は見られるが、おおむねうまくいっており、艦隊に近づいた敵編隊はごくわずかだった。

「・・・・長官、敵艦隊とは距離もありますし、攻撃するとしても近寄る必要があるでしょう」
「・・・・そう、だな。空母だった場合、第一攻撃隊を対艦装備で向かわせればいい。第一次攻撃隊を収容、第二次攻撃隊は先の命令通り対地装備へ換装続行だ」

 この判断は間違いだった。
 利根4号機のコンパスがずれており、実際にはより南160km、つまり210kmの距離にいる。
 これは米空母攻撃隊の攻撃半径内だった。
 もちろん、日本軍のもだ。
 だが、確実な脅威であるミッドウェーを黙らせる方が、現在も空襲を受けている南雲艦隊からすれば急務だった。
 そんな中、さらなる報告が司令部を揺るがすのである。


『敵空母二隻を含む艦隊を発見。ミッドウェー島より12度、90海里(約165km)』


「「「ハァッ!?」」」

 午前5時5分、帰ってきた第一次攻撃隊を収容し始めた矢先にもたらされた情報に、トップ3人が驚愕の声を発した。
 情報源は第二次索敵に出ていた赤城2号機の二式艦偵である。

「おい、全然場所が違うぞ!?」

 草鹿が叫び、慌てて大石が電信員に命じた。

「利根4号機に対し、長波輻射を行うように命じろ」

 長波輻射を利用し、無線方位測定で位置を把握するためである。
 大石は直感で利根4号機と赤城2号機が見つけた艦隊は同じだと判断したのだ。

「・・・・長波受信! 方位は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・赤城2号機とほぼ同じ位置です!」
「近いぞ!」

 海図に張り付いた大石は敵艦隊の位置を修正した。
 それは一航艦からわずか200kmの位置となる。
 それは日本軍の攻撃隊ならば1時間もかからない近距離だった。

「空母・・・・ッ。やはりいたか!」

 草鹿が歯噛みするように呟く。
 出撃当日に聞かされた軍令部第三部からの情報は正しかった。だが、発見したタイミングは最悪だった。
 兵装転換命令から50分近く経っており、少なくない機数が換装を終えている。

「二航戦から攻撃隊発進の意見具申です」
「・・・・無理です。今の着艦作業を中断し、飛行甲板に第二次攻撃隊を並べては、残りの第一次攻撃隊が燃料切れで消滅します」

 大石が懐中時計片手に告げた。

「・・・・仕方がない。―――長官、まずは第一次攻撃隊を収容しましょう」
「あ、ああ、そうだな。・・・・その後は・・・・・・・・・・・・」

 南雲の口が開かれたまま固まる。
 現在の航空隊は大混乱に陥っている。
 第一次攻撃隊はガス欠寸前で上空待機。
 第二次攻撃隊は対艦・対地装備が混在。
 艦隊直衛機隊も燃料・機銃弾共に不足中。
 優先順位の高い第一攻撃隊の収容はまだいいとして、次はどうすればよいのか。
 第二次攻撃隊の対地換装を継続してミッドウェー島を叩くか。
 第一次攻撃隊と共に対艦装備で敵空母を叩くか。
 はたまた―――


「―――第一次攻撃隊収容後、直衛隊の発艦、第二次攻撃隊で敵空母部隊の攻撃を実施すべきです」
「「「―――っ!?」」」


「ふぅ・・・・。すぐに二航戦へ第二次攻撃隊の兵装状況を確認してくれ」
「は、はい!」

 熱に浮かされた怪しい声音で艦橋要員にそう命じたのは、医務室で寝ていたはずの源田だった。
 彼は赤い顔をしながらも敬礼する。

「ご迷惑をおかけしました、源田実、ただいまより復帰します」
「しかし、貴様顔色が―――」
「今日くらいは持たせて見せます」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 大石の言葉にかぶせ気味で返答した。

「二航戦、第二次攻撃隊予定部隊の兵装状況を受信しました」

 艦戦20、対艦艦爆6、対地艦爆12、対艦艦攻8、対地艦攻10、計56機。
 1時間弱で換装が半分以上終えている。
 素晴らしい練度だが、今回はそれが災いした。

「一航戦は艦戦20、対艦艦爆8、対地艦爆10、対艦艦攻10、対地艦攻14、計62機」

 自分で格納庫から受け取った情報を読み上げる。そして、ものを考えるように目を閉じた。
 合計で艦戦40、対艦装備の艦爆が14、艦攻が18、対地装備の艦爆が22、艦攻が24だ。
 敵空母は2隻。
 だが、対地装備の艦爆はともかく対地装備の艦攻は水平爆撃しかできず、その爆弾が命中する可能性は非常に低い。

「艦爆36、艦攻18で空母を何隻喰える?」

 目を閉じたままの問いは、ため口だった。
 南雲や草鹿、大石に向けた言葉ではない。

「―――せやなぁ」

 だが、思案する声が返ってきた。
 司令部要員がその声源を見れば、そこには艦橋の下に繋がる階段がある。

「よっこいせ。―――せいぜい一隻、せやけど、甲板は潰せるで」

 壁に身を預けるように上ってきたのは、源田と同じく医務室にいた淵田だ。
 熱がある源田とは違い、術後の淵田は青白い顔をしていた。

「やはり対地爆弾ではそう被害は与えられないか?」
「九八式は九九式より炸薬量は上やから、艦上建造物には効果大。ただし、艦体構造にまで損害は与えられん」

 対地用の九八式二五番(250kg)の炸薬量は96.6kg。対艦用の九九式二五番の60.5kgより多い。
 この約30kgの炸薬量の違いは、弾殻材質などの違いからくる。
 対艦爆弾は水平甲板を貫通し、艦奥深くまで到達してから爆発するように設計されていた。
 一方で対地爆弾は目標に衝突した瞬間に爆発する。
 炸薬量こそ多いが、艦体構造に与える影響は小さい。

「参考になった」
「ええで。攻撃については任せと、き・・・・」

 そう言った淵田が腹を抑えて座り込んだ。
 医務課の水兵が淵田を見つけ、肩を貸して医務室へと連れていく。

「長官、参謀長、意見具申です」
「うむ」

 ここまで司令部の注目を集めておいて、源田はなおも形式に則って意見具申を始める。

「護衛の艦戦と対艦装備の攻撃隊、さらに対地装備の艦爆隊を同行させます」

 つまりは艦戦40、艦爆36、艦攻18、計94機。
 十分な攻撃力を持つと言えよう。

「ですが、この一撃で敵艦隊を屠るのは無理です」
「本命は帰還した第一次攻撃隊で編成される、第三次攻撃隊か・・・・」

 第一次攻撃隊の損害は軽微だ。
 問題は搭乗員の疲労の方だが、攻撃隊の準備が整うまで十分に休んでもらう。

「うむ、分かった、それでいこう」

 ミッドウェー島攻撃の損害を差し引いても、合計322機の艦載機を持っていた。
 この戦力で、のこのこと現れた敵空母部隊を叩くのだ。
 5時15分、一航艦は第一次攻撃隊を収容しながら北上を開始した。




「―――発見されたか・・・・」

 上空で日本軍の水上機が無電を発したと報告を受けたレイモンド・スプルーアンス海軍少将は目頭を押さえた。
 時刻は現地時間午前7時55分。
 すでに彼が率いる第16任務部隊に属する空母「エンタープライズ」、「ホーネット」から攻撃隊が飛び立っている。
 F4F-4ワイルドキャット20機、SBD-3ドーントレス68機、TBD-1デバステイター29機の計117機だ。
 といっても五月雨式の投入である。
 こうなったわけは上空にいた偵察機が関係していた。

(『ヨークタウン』か『サラトガ』がいればな・・・・)

 両空母共にサンディエゴでドック入りしている。

「まあ、今回は一矢報いよ、とのことだからな」

 彼は空母を守るように展開する艦隊を見遣った。
 戦艦こそいないが、重巡が複数いる有力な艦隊である。
 第16任務部隊は、本来ならばかつての上官・ウィリアム・ハルゼー中将が率いるはずだった。しかし、ハルゼーは皮膚病が悪化したために強制入院。
 そこでスプルーアンスが代役として司令官となっているのだ。

 率いる第16任務部隊は、空母艦隊と言っていい。
 スプルーアンスを司令官とし、以下の3群で形成されていた。
 第5群:空母「エンタープライズ」(旗艦)、「ホーネット」、艦載機198機。
 第2群:第6巡洋戦隊
 重巡「ミネアポリス」、「ニューオーリンズ」、「ノーザンプトン」、「ペンサコラ」、「ヴィンセンス」、軽巡「アトランタ」
 第4群:第1駆逐戦隊
 駆逐艦「フェルプス」、「ウォーデン」、「モナハン」、「エイルウィン」、「バルチ」、「カンニンガム」、「ベンハム」、「エレット」、「モーリー」
 空母2、重巡5、軽巡1、駆逐艦9、計17隻。

(十分な戦力だ・・・・が)

 アメリカは通信傍受・暗号解読・諜報活動の結果、日本軍の全容をほぼ掴んでいた。
 それに比べれば、まるで子供のような艦隊である。
 一方で、正規空母2隻が持つ198機の航空機。
 空母「ヨークタウン」の参加が絶望的になった段階で、サラトガ航空隊を載せられるだけ載せたのだ。
 これは日本軍正規空母4隻の約250機(米軍見積もり)と比べて劣勢だが、圧倒的な不利ではない。
 ミッドウェー島航空隊と合わせ、航空戦に従事すれば決して勝てない戦いではないだろう。

「・・・・ミッドウェーからの報告です」

 航空攻撃の結果、日本軍艦艇10隻に損傷を与え、1~2隻沈めたかもしれないが、未確認。
 ミッドウェー航空隊は壊滅。

「・・・・敵艦は沈んでいないだろう」

 ミッドウェー航空隊との協同作戦はさっそく頓挫した。
 せめて敵航空隊にダメージを与えてくれていればいいのだが。

「航空参謀、敵攻撃隊が来るとしたらいつかね?」
「最初の通信で出撃しているのならばもうまもなくでしょう。ですが、その可能性は低いです」
「なぜだ?」
「日本艦隊と偵察機が頻繁に電信を交わしています。特に艦隊側からが多いです」

 航空参謀の代わりに答えたのは参謀長だった。

「偵察機の情報確度が低く、攻撃を躊躇しているのか・・・・」
「はい。また、ハワイからの通信では『空母』の文句が入っていたのは先程の電信だけです」
「なるほど。つまり、早くても約1時間後と言うことか?」
「その程度でしょう。また、レーダーが敵の来襲を教えてくれます」

 参謀長はレーダー監視員を見遣る。

「まだ敵編隊は捉えていません」
「ならば、どちらが先制パンチを繰り出すかな」

 そう呟くが、参謀たちの言葉通りならば確実に先制パンチはアメリカ海軍が行う。
 そのパンチで、どこまで日本軍を痛めつけられるかが、今後の戦況を左右するだろう。

「さあ、勝負だ、ナグモ」

 スプルーアンスは闘志を眸に宿し、水平線のはるか向こうに存在する敵艦隊を睨みつけた。



 1942年6月5日、太平洋戦争のターニングポイントとして上げられる両主力空母同士の決戦が始まろうとしていた。









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