第二次ロンドン軍縮会議


 

「―――はー、まるで海軍を裏切るようだ・・・・」

 1935年1月ベルリン。
 山本五十六はドイツを訪れていた。
 本来の目的は、第二次ロンドン海軍軍縮会議の予備会議である。
 艦隊派が実権を握りつつある今、実現できるか分からないが、各国の思惑を知るいい機会だった。

「山本中将、あなたが決めたんでしょう?」

 傍にいるのは、宮内省の役人だ。
 元近衛師団に所属しており、嘉斗の護衛などを引き受けていた。
 現在は皇族――主に迪斗――が進める侍従武官のひとりだ。
 聞けば、かなり上の立場らしい。

「決めたが・・・・ううん、悩ましいな」
「もう先方と話し合いの場所を設けたのですから手遅れです」
「君もズバリ言うものだね」
「こうでもないと侍従武官は務まりません」

 磯崎と名乗った彼は、やや疲れたように肩をすくめた。

「さ、エーリッヒ・レーダー海軍統括部長官がいらっしゃいましたよ」


 1935年3月16日、ワイマール共和国のアドルフ・ヒトラーがヴェルサイユ条約を破棄し、ドイツ再軍備を宣言した。
 これまでドイツは第三国を頼って軍事研究を行っていたが、ついにそのベールを剥いだのだ。
 これよりドイツ軍は急速に発達することになる。
 しかし、それより先に日本は目をつけていたのであった。






高松嘉斗side

「―――今回のこと、貴様が動いたらしいな」

 9月30日、26日に発生した第四艦隊事件に荒れる海軍軍令部に、嘉斗は呼び出されていた。
 目の前にいるのは軍令部総長・伏見宮である。

「改龍驤型の輸出ですか?」

 ドイツ再軍備6ヶ月、欧州は荒れていた。
 6月にフランスを出し抜き、英独海軍協定が結ばれる。
 これにより、ドイツ海軍は公式に英国海軍の35%戦力を、潜水艦についてはイギリスの45%までの保有が認められた。
 当時のイギリス海軍艦艇の総排水量は124万トンであったので、その35%は、43万トンとなる。
 ヴェルサイユ条約で定めたドイツ海軍艦艇の総排水量は10万8,000トンであったので、約4倍の海軍力を保有する事が可能となった。
 航空母艦は3万8,000トンの基準排水量が認められる。しかし、ドイツに空母建造のノウハウなどなかった。
 そこに日本が売り込みをかける。
 航空母艦「龍驤」の改良型を技術提供しようと言うのである。
 基準排水量は1万2,500トンであり、ドイツは3隻購入可能であった。

「代わりに潜水艦技術を共同研究できますし、そのほかの高性能機器を提供されますよ?」
「それは、そうだが・・・・」

 ドイツに空母3隻を購入する余裕はない。
 そこで日本が提案したのは、技術であった。
 ドイツの優れた技術を日本に提供する代わりに、空母を提供するのだ。
 改龍驤型空母は、1隻は日本で建造され、残り2隻はドイツで建造される予定である。
 同時に艦載機の輸出も決定していた。

「大角海軍大臣が決められたことです」
「くっ」

 伏見宮が皇族という理由で彼を利用できたのならば、同じ皇族、しかも、天皇の弟である嘉斗の圧力に大角が屈しないわけがない。

「所詮、『龍驤』は補助空母です。当初予定していた『赤城』の情報を提供するよりマシでしょう」

 「赤城」は迷走した空母だ。だが、今まさに正真正銘の大型空母に生まれ変わろうとしている。
 対して「龍驤」とその改良型は、現在のところ、日本最新の空母である。
 だが、所詮は小型空母。
 搭載機数にも限りがあり、日本海軍からすれば補助空母でしかない。

「ここで恩を売っておけば、いずれ大きな技術が転がり込みますよ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「それにこれは陸軍も納得しています。日本海軍としてではなく、日本軍としての総意です」

 共同研究の内容は、潜水艦、戦車が含まれている。
 日本軍にしては美味しすぎた。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 嘉斗は伏見宮が顔を歪めて怒っていることに気がついていたが、その理由も気付いていたために手加減はしなかった。

「まさか、軍令部総長たる元帥が、国益を理解していないわけがありませんよね?」
「・・・・ッ、当たり前だろ!」

 伏見宮が怒っているのは、自分が知らないところで海軍事情が決められたことである。
 しかし、いい方向なのだから、怒りは不当なものになる。
 それが分かっていても、おもしろくないのだ。

「総長、それで本題は?」

 だが、それだけの人間が皇族と言うだけで軍令部総長に就任できるはずがない。

「ああ、貴様、これをまとめてこい」

 そう言って差し出したのは、「第二次ロンドン軍縮会議発案内容」と記された文書だった。

「つまり、軍縮会議に参加しろと?」
「いいや。どうせ貴様と徒党を組んだ者が参加しているのだろう? そやつと協議してまとめてこい」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 正直意外だった。
 そこまで分かっているのに、どうして潰しに来ないのか。

「対抗馬のいない状況で発展はない。せいぜい頑張ることだな」
「当て馬扱いですか・・・・」

 伏見宮は天下を取れば慢心するタイプでも、ライバルに嫉妬心を燃やすタイプでもなかった。
 所詮勝ちは見えているが、それでも相手が足掻くことで自陣の足並みを揃えるタイプなのだ。




「―――ということがあったんですよ」

 軍令部から家に戻った嘉斗は、夜ご飯を食べながら亀に言った。

「意外」
「ですよね。まあ、熱い人だとは思っていましたが」
「やっぱり、皇族はねじ一本飛んでいる人が多い」

 もくもくとご飯を食べる亀が小さな声で言う。

「それは僕もそうだと言いたいんですか!? というか、あなたも皇族ですよね!?」
「わたひは武家」
「ええ、そうですね。だから、名前も亀―――」

―――トスッ

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 投擲された箸が嘉斗の背後にあったふすまを貫通した。

「失礼。外ひた」
「手が滑ったじゃないんですね!?」
「で、どうするの?」
「話を一瞬で戻るんですね・・・・」

 ガックリと肩を落とす嘉斗。

「ですが、そうですねー。ワシントン軍縮条約はどうにか続いているので」

 昨年12月、日本は予備交渉が不調に終わったため、ワシントン条約から脱退しようとした。しかし、これに不満を示した迪斗の態度で、大角海軍大臣は意見を翻している。

「今回の会議はロンドン条約の更新です」
「補助艦艇?」
「ええ、ですが、伏見宮は主力艦も盛り込みたいようですね」

 伏見宮軍令部総長が示した最低条件は、米英の戦艦削減だ。
 この結果、こちらの隻数が減少しても構わないということだった。

「空母は好きにしろ、ということで、僕たちにとってもいい会議です」

 ここ10年で、日本の国力は大きく成長している。
 アメリカとの差も前よりはずいぶん縮まった。
 それでも国力の差は大きい。

「軍縮会議でアメリカを縛りつつ、その内に経済成長を続ける」

 ワシントン海軍軍縮会議から続く、日本の大戦略だ。
 かつての日露戦争における臥薪嘗胆と、同じ戦略なのだ。

「―――それが、私を呼んだ理由ですか? 嘉斗殿下」

 同じ食卓につき、黙々と箸を進めていた壮年の男が口を開いた。

「ええ、そうです。海軍が失った頭脳を、外から海軍を支えることで使ってみませんか?」

 嘉斗にそう誘われた男の名は、堀悌吉という。
 元海軍中将であり、嘉斗と同志となった山本五十六中将の同期生である。

「そうですね。表から海軍を変えることができないのならば、裏から変えることもおもしろいかもしれません」

 そう言い、堀はニヤリと笑った。






第二次ロンドン軍縮会議scene

 近衛文麿。
 五摂家・近衛家の当主。
 近衛家は平安時代中期を作った藤原北家家の嫡流である。
 1000年以上続く政治家の家系を担う近衛は今、国際会議の舞台に立っていた。
 場所はロンドン。
 役職は大日本帝国全権大使。
 副大使に海軍の山本五十六中将、高橋三吉中将が居並ぶ。

(―――とんでもない会議だ・・・・)

 この会議は、第二次ロンドン海軍軍縮会議である。
 44歳になる近衛は、己の方にかかる重責に冷や汗をかいていた。

「では、日本は戦艦2隻を削減すると言うのか・・・・」

 イギリス代表が呆然と呟く。

「それは当然、こちらも削減の義務があるのだな?」

 アメリカ代表が念を押すが、それは分かりきった答えだった。

「日本は伊勢型戦艦2隻を削減します。従ってそちらも3隻の戦艦を削減してください」

 戦艦は海軍の象徴だ。
 それを代替ではなく、削減するには勇気がいる。

「世界恐慌の煽りで金食い虫と海軍は言われています。維持費がかかる戦艦を削減し、世論を味方につけるのはどうでしょうか?」

 近衛の言葉に、イギリスとアメリカの代表は顔を見合わせる。
 イギリス、アメリカ両代表とも、政府の役人だった。
 世界恐慌になかなか有効な手立てを打ち出せない政府に対する不満が高まっている今、軍縮で人気を取り戻すのもありだと言っているのだ。

「ついでにこちらは古鷹型と青葉型重巡洋艦を手放します。代替艦も建造しません」
「・・・・それは当方に6隻を削減しろと?」

 アメリカは今まさに重巡洋艦を建造中である。
 これを廃艦にするのは世論の反発が起きるだろう。

「いいえ、重巡を削減するのは日本だけです。その代わり、航空母艦で譲歩していただきたい」

 海軍の重鎮が隣にいるのに自分が話すことに違和感を抱きつつ、近衛は続けた。

「削減する約3万2,000トンの半分、1万6,000トン分を空母建造許可に回して欲しい」

 現在、日本は1万,000トン級空母2隻を建造中である(後の「蒼龍」、「飛龍」)。しかし、様々な理由で建造枠よりも大型化してしまっていた。
 この第二次ロンドン軍縮会議は日本側の都合で開催されないことが決定事項だったのだ。
 だから、脱条約を睨んでこの空母たちを大型化してしまったのである。
 しかし、世界情勢を見て、開催が決まった。
 政治の都合に振り回された艦政本部は、この使節団に泣きついたのである。

「それほど巨大な空母を作るというのか?」

 英代表が警戒するように質問した。

「とんでもない」

 近衛の代わりに発言したのは山本だ。

「我が海軍の恥を申すのは忍びないが・・・・」

 目を閉じて言葉を切る。

「第四艦隊事件が関係している」

 第四艦隊事件。
 1935年9月に生じた大規模海難事故である。
 原因は溶接技術の不備による船体強度不足だった。
 軍縮条約からくる海軍側の軽量化要求に応えようとした起死回生の新技術がアダになったのである。
 この問題の解決方法は溶接からリベット止めへの後退であり、当然排水量が増加する。

「この関係で現在建造中の空母も排水量増が避けられない状況となっている」
「具体的には何トンほど?」
「1割だ。また、『龍驤』も改造が必要でな」

 1万トン級空母3隻の1割排水量増。
 つまりは3,000トンの超過。
 だが、この数値は間違いである。
 建造中空母の基準排水量は「蒼龍」15,900トン、「飛龍」に至っては1万7,300トンだ。
 超過は1万3,200トンと空母1隻分以上である。

(ぬけぬけとまあ・・・・)

 事情を知っている近衛は、驚くよりも呆れてしまった。
 あたかも真実かのように嘘をついて見せた山本は博打が得意と言う。
 その片鱗を外交の場面で見せているのだ。

「それでも1万3,000トンはどうするのだ?」
「再設計した空母をもう1隻作りたい。これを完成版にしたいのだ」

 空母建造は右往左往している。
 完成版と思って作っている今の空母も途中で改造が余儀なくされたのだ。

「つまり、現在ある空母の拡大版か・・・・」

 米代表が呟く。
 誰もが日本が持つ1万トン級空母が補助空母だと知っている。
 多少拡大したところで脅威にはなりえない。

「ううむ・・・・」

 両代表は黙り込んだ。
 他の代表は無言で見守っている。
 現状、関係があるのは日英米だけなのだ。

(もうひと押しか)

 殊勝な顔で、本当に申し訳なさそうにしている山本に向け、咳払いする。
 彼は視線を近衛に向け、静かに頷いた。

「また、五大海軍国で唯一空母を持っていないイタリアにもドイツ同様、"新"空母の輸出を検討しているが?」
「何だと!?」

 山本の言葉に、イタリア代表が身を乗り出した。
 先の1万3,000トン級空母が、イタリアに提供される技術だと言われたも同然である。
 すでに空母を運用している国の技術ならば問題ない。
 行進国であるが、空母建造技術からすれば、日本は間違いなく先進国なのだ。

「ちょっと待て! それは今回の軍縮会議に関係ない!」

 慌ててイギリスが間に入る。

「む、それはそうだな・・・・」

 イタリアは納得がいかないようだったが、趣旨が違うことには気がついたようだ。だがしかし、これで心情的には日本の味方になった。
 イタリアはエチオピアを攻略し、国際連盟から叩かれている。
 国際連盟がエチオピアの奪還に移った時、空母があるかないかでは大きく違う。

「あと、こちらが2隻の戦艦を新造しているのです。米英も3隻の戦艦を代替すれば技術は残せると思いますが?」
「・・・・それは、そうだな・・・・」

 ロンドン海軍軍縮会議では、日本の戦艦代替は認められたが、米英は認められていなかった。
 これを認めようというのだ。
 日本からすれば最大の譲歩とも言え、これが決定打となった。



 結局、日本が提示した条件は全て認められた。
 第二次ロンドン海軍軍縮条約の期間は1936年から3年間。
 3年後には東京で、世界の国家を呼んだ軍縮会議を開くことで合意する。
 条約内容は、戦艦と空母がメインだった。
 重巡以下の艦艇に対しては、第一次ロンドン条約とほぼ同じである。
 結果的に言えば、日本は戦艦2隻(「伊勢」、「日向」)、重巡四隻(「青葉」、「衣笠」、「古鷹」、「加古」)削減、空母枠1万6,000トンの増加(空母「蒼龍」、「飛龍」の改造補完)。
 アメリカは戦艦3隻(「フロリダ」、「ユタ」、「ワイオミング」)削減、2隻廃艦(「アーカンソー」、「ニューヨーク」)を条件に2隻(後のノースカロライナ級)の建造可。1隻(「テキサス」)を練習艦に。
 イギリスも戦艦3隻削減(「クイーン。エリザベス」、「ウォースパイト」、「バーラム」)、2隻廃艦(「ヴァリアント」、「マレーヤ」)を条件に2隻(「キング・ジョージⅤ世」、「プリンス・オブ・ウェールズ」)の建造可
 フランス、イタリアは潜水艦建造許可を得、全艦種1割の保有量拡大だった。


 1936年3月、日伊海軍交流条約が締結される。
 日本は改龍驤型の設計図をイタリアに提供した。
 イタリアは同年5月に建造を開始、1939年8月に完成する。
 イタリア艦載機は独伊防共協定の結果、共同開発することになった。
 同時にドイツで開発中だった急降下爆撃機を艦載機型にする共同研究も行われる。
 これが後のJu87 Cである。
 Ju87 Cは雷撃も可能であり、1939年には独伊海軍は統合攻撃機を保有し、小さな空母でも高い攻撃力を有した。
 この開発データは日本にも提供され、後に日本海軍は統合攻撃機「流星」を開発することになる。
 何はともあれ、第二次ロンドン条約の結果、世界から八隻の戦艦が消えることとなった。




「―――ふん、まとめたか」

 1935年12月26日、大日本帝国海軍軍令部。
 ここに、嘉斗は再び呼ばれていた。

「伊勢型2隻、重巡4を削減か・・・・。貴様、如何に直宮といえど、艦隊派に殺されるぞ?」

 伏見宮が小さく笑った。

「今回、僕は何もしていませんよ?」
「・・・・本当か?」
「はい。ちょっと力を失った人間の後ろ盾になっただけです」

 会議はまだ続いているが、日本海軍が主力艦とするものは終わっている。

「しかし、現状、六隻を解体するほどの船台がないぞ?」

 日本海軍は近代化改修の真っ最中である。
 旅順と釜山に新設された改修用ドックは戦艦「山城」、「扶桑」の解体を終わらせていた。
 そこならば、戦艦「伊勢」、「日向」の解体もできる。
 だが、他の重巡は別である。
 現在、巡洋艦が建造可能なドックは全て埋まっていた。
 これらは後の最上型・利根型巡洋艦である。

「ああ、手放す重巡は売りましょう」
「・・・・は?」

 さらっと嘉斗が言った言葉に、伏見宮の顎が外れた。

「と、僕の軍事顧問が言っていました」

 そこで密かに後ずさっていた嘉斗は軍令部総長の部屋の扉を開ける。

「―――お久しぶりですね、伏見宮殿下」
「貴様・・・・ッ」

 嘉斗の招きに応じ、部屋の中に入ってきたのは、堀悌吉元海軍中将だった。
 邪魔になるとして、大角海軍大臣に命じて粛正した人物だ。

「本日は伏見宮殿下の真意を伺いに参りました。これから"敵役"に徹するために」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 伏見宮は、堀の言葉にニヤリと笑った。

「ひとこと目はこれですかな?」

 伏見宮の笑みの意味を正確に理解した堀も同種の笑みを浮かべて告げる。


「―――脱条約の第三次充実計画を立ててください」


 そんな笑みの欧州も堀の言った言葉で伏見宮のそれが崩れることで終わった。

「堀、貴様、それは・・・・」
「条約は近い将来終わります」

 伏見宮の窺う視線に満面の笑みを返した嘉斗が促し、堀が二言目を口にする。


「―――将来の日本の戦力を削らず、米英の戦力を削りましたよ」


 そこから始まった海軍一と称された堀の頭脳が導き出した世界情勢の推移とそれへの対応策に、伏見宮は戦慄して脱帽した。




 この日、艦隊派の首領、伏見宮博恭王と条約派の堀悌吉が胸襟を割って話し合った。
 その内容は、未来の世界であり、それに対応する日本軍についてである。
 これを受け、伏見宮は秘密裏にいくつかの命令を下す。
 そのひとつが、軍縮条約に捉われない第三次充実計画(マル3計画)の作成とその実施である。
 ここに、日本海軍はひそかに海軍休日を終えたのだった。









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